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継続的ローカライゼーションでゲーム業界を加速

ソフトウェアの開発において、ユーザーからのフィードバックをなるべく早くリリースに反映する継続的デリバリ(Continuous Delivery)という方法が注目されています。継続的デリバリを世界市場に展開するためには、高速で無駄のない翻訳フロー、つまり継続的ローカライゼーションが不可欠です。この記事では、ゲーム業界を例に、継続的ローカライゼーションを実装する上での注意点と、Memsource を交えたベストプラクティスをご紹介します。

こちらの記事は、Memsource ソリューションアーキテクトの Andrea Tabacchi が書いたが続的デリバリについての連載を Memsource 日本窓口で再構成したものです。

継続的デリバリと継続的ローカライゼーション

始めに入念に設計してから、開発を行い、完成してからテスト、リリース、というのが従来の一般的なソフトウェア開発の方法でした。

しかし、インターネット時代の市場の素早い変化に柔軟に対応できる開発手法として、まず小さめの規模でリリースを行い、ユーザーや運用者の意見を取り入れながら製品を改善していく**「継続的デリバリ」**という考え方が注目を集めています。

このアプローチでは、システム変更時のリスクを最小限に抑えながら、ユーザーからのフィードバックを即座に製品に反映させます。市場環境の変化に対応しながら、継続的にソフトウェアを改修・機能追加し、迅速に提供(デリバリ)するための方法であり、Facebookなどの SNS プラットフォームでも採用されているアプローチです。

海外市場が身近になった昨今では、プログラムを開発する際は、その多言語化についても考えなくてはなりません。製品が完成してから翻訳を行うというのが従来の一般的なやり方でしたが、製品を頻繁に改善してリリースする継続的デリバリを、海外にも同時展開するためには継続的ローカライゼーションのプロセスを整える必要があります。

ゲーム業界における必要性

継続的デリバリはどんな場合でもベストな方法というわけではありません。ウォーターフォール開発やアジャイル開発などの方法と同様、一長一短があるため、開発の目的と性質に応じて適切な方法を選択する必要があります。ただし、これまで以上にスピード感が求められるようになった近年のゲーム業界で、継続的デリバリのアプローチが成果を出している例は少なくありません。

継続的デリバリ・継続的ローカリゼーションにあまり向いていないゲームの例としては、RPGが挙げられるでしょう。物語や世界観が翻訳に大きな影響を与えるために、部分的に翻訳を進めると一貫性が失われてしまう危険があります。

それに対してパズルゲームなどのカジュアルゲームは継続的デリバリとの相性が良いとされます。緊密に連携の取れたチームなら、新しいレベルの解放や期間限定イベントや機能の追加を多言語にローカライズした上で頻繁にアップデートすることが可能です。しかし、世界同時出荷(Sim ship)は簡単ではありません。これを行うには、適切なツールと効率的なコラボレーション環境が必要不可欠です。

継続的ローカライゼーションの注意点

継続的ローカライゼーションには2つの大きな障壁があります。

リソースの確保

翻訳対象コンテンツが、日々変化する環境では、開発側では翻訳の予算を適切に見積もりコントロールすることが難しくなります。翻訳会社側でも、短納期かつ受注量が流動的であるために、翻訳者の確保に頭を悩ませることになります。

プロジェクトの中途で予算オーバーや人員不足に陥いることを避けるために、ローカライゼーションマネージャは、毎月のおよその翻訳ボリュームを定めたら、チェックポイントを用意して進捗を管理し、事態が悪化する前に適切な処置をとらなくてはなりません。

文脈の不透明性

ゲームのローカリゼーションにおいては、文脈(コンテキスト)がとても重要です。同じ言葉でも、使用される場面・箇所によって翻訳が異なることがあるからです。全体像が見えない中で翻訳を進める際は、翻訳対象の各セグメントに文脈情報を添えることが大事です。

継続的デリバリで大事なのは、テストを行う前に想定される問題を洗い出しておくことです。このことはローカライゼーションのプロセスにもあてはまります。疑似翻訳や機械翻訳を仮翻訳として活用することで、文字装飾やテキストスペースに起因する問題を事前に予測することができます。

継続的ローカライゼーションのベストプラクティス

世界市場に向けて継続的デリバリを行うには、入念な計画と準備の上での体制変更が必要です。開発とリリースの仕組みを変えるのに試行錯誤は避けられませんが、下記のポイントを押さえることで、よりスムースに移行できるでしょう。

  • **翻訳会社の選定:**継続的デリバリを行うには、リソースを共有するプラットフォームが必要です。開発者側のニーズを的確にとられ、テクノロジーにも明るい翻訳会社をプロジェクトの早い段階で巻き込むことが重要になります。
  • **ワークフローの分析:**ローカライゼーションのプロセスにボトルネックがないかを見直しましょう。問題要素の少ない地点から初めて、改善を繰り返していく粘り強さが求められます。
    Memsource では、ワークフローの自動化のための機能が豊富に用意されています。事前に設定したトリガーに応じて、関係者に自動的に通知メールが送られるので、営業時間外でもフローが滞ることがありません。
  • **環境の統合:**チームのコラボレーションを加速するためには、ツールの統合と自動化がとても有効です。プロジェクトの進捗に伴うデータのやり取りを最小限に抑える環境を構築しましょう。

    Memsource では、Jira などのプロジェクト管理ツールとの API 連携をサポートしていますので、複数のツールが絡むプロジェクトでも、コミュニケーションと作業を円滑に行えます。

  • **コンテキストの明示:**文脈を知らずに翻訳を行うことは、何も描かれていないパズルを組み立てるのに似た難しさがあります。手間をかけてでもコンテキスト情報をなるべく入念に用意した方が、結果的には、翻訳時間の短縮とミスの軽減につながります。

    Memsource ではコンテキスト情報の形式として GIF もサポートしています。実際のアクションを確認しながら翻訳を行うことができるので、とても効率的です。

まとめ

ゲームのローカライゼーションプロセスを改善するための第一歩は、現状のワークフローを分析することです。継続的デリバリが成果を収めている例は多いですが、すべてのゲームに適切な方法というわけではありません。継続的デリバリおよび継続的ローカライゼーションによって、期待できる効果と導入コストを天秤にかけ、費用対効果について十分に検討してください。

継続的ローカライゼーションのプロセスを上手に回すためには、多くの関係者の協力が必要です。一度導入を決めたら、今度は粘り強く障害を1つずつ取り除いていくことが大切です。

下記は、GAMEHOUSE社が、Memsource を導入してローカライゼーションの効率を飛躍的に高めた成功事例(英語)です。ぜひこちらもご一読ください。

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