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Memsourceは初めてですか？
このたびMemsource Translate の最新版をリリースしました。これは、MTへのアプローチを変えるよう設計された機械翻訳管理ソリューションです。画期的な新機能をよく知るため、MemsourceのCTOであるDaliborFrívaldskýにインタビューを行いました。Memsource Translateとは何か、どのように動くのか、なぜ試す価値があるのか、について下記をお読みください。
Q：なぜMemsourceはMemsourceTranslateを開発することにしたのでしょう？Memsource Translateによって、どんな問題を解決できますか？
A：Memsourceは、かなり前から機械翻訳と連携を行ってきました。現在、弊社は30個以上のMTエンジンと連携可能。さらにほぼ毎月、新たに連携可能なエンジンが追加されています。MTはかなり細分化されてきており、組織がすべての選択肢を評価して最適なMTを選ぶことが非常に難しくなっています。さらに、これらのMTエンジンのパフォーマンスは、言語ペア間だけでなく、言語ペア内のドメインによっても変わってくる可能性があります。色々なMTシステムも時と共に進化するので、評価テストも1年以内に現状に即さなくなってしまいます。
わたしたちは、MTの利用をできる限りシンプルにしたいと考えています。 ひとつのMTエンジンを選出するために複雑なプロセスを経ることなく。Memsource Translateは、このような問題を解決するための機能です。言語の組み合わせとドメインに基づいて、翻訳する個々のドキュメント用に最適なMTエンジンを選択します。
Q：Memsource Translateはいつ使用すべきですか？
A：いつも！もっと真面目にお答えしますね。あなたがMTを使い始めたばかりでも、すでにMTをワークフローに組み込んでいても、どちらでも大丈夫です。Memsource Translateによって、すべての選択肢を検討する手間をかけず、MTの世界に足を踏み入れられます。アルゴリズムによって長年蓄積されたノウハウを利用して、今すぐに最適なMTエンジンを使って作業ができます。すでにMTユーザーである場合は、ひとつのMTエンジンだけを使っている人も多いと思います。データによると、もし多数の言語ペアやドメインを扱う場合には、ひとつのエンジンだけを使用するのは最適な方法とは言えません。Memsource Translateはあなたのコンテンツを理解し、必要に応じてより良いMTエンジンを選び出します。
Q：Memsource Translate 最新版の新機能は何ですか？
A：新しいバージョンは、次の4つの革新的変化をもたらしました。
- プロジェクトの言語ペア用だけでなく、個々のドキュメント用にMTエンジンを選択。
- アルゴリズムの改良 - システムは、テキストの言語ペアとドメインごとに、異なるMTエンジンのパフォーマンスをリアルタイムで継続的に学習。
- ドメインの識別 - コンテンツを自動的に検出して、法務、産業、ソフトウェアなどの11のドメインに分類。最初は英語が原文のテキストのみで有効な機能ですが、まもなくMemsourceの上位10個の原文言語のテキストでも有効になります。これにより、システムは詳細情報が少ない場合でも、動作します。
- カスタマイズ可能なMTもサポート。コンテンツ内でのカスタムMTの働きを評価するだけでなく、他のMTエンジンとの比較も行います。実際に他のソリューションと比べてパフォーマンスが優れている場合には、最もおすすめのMTエンジンとなります。
Q：どのようにして最適な機械翻訳エンジンを選択するのですか？
A：各ドキュメントのポストエディット結果が、システムへのフィードバックとなります。-MTエンジンがどれだけ良く機能したかが分かるわけです。Memsource Translateの裏にあるアルゴリズムは、このデータから学習します。次回MTエンジンを選出する際には、この学習結果を考慮にいれるのです。データはリアルタイムで収集されるため、次の仕事用のMTを選出する際には、完了したばかりの翻訳から得られたフィードバックが使われます。信頼できる評価を作成するには、アルゴリズムは約50〜100個のドキュメントを必要とします。Memsource Translateはすでに22,000を超えるドキュメントを処理しており、その数は増え続けています。フィードバックデータが多ければ多いほど、アルゴリズムはより確実に、本当に最適なMTを選び出すようになります。
ただ、わたしたちはMTエンジンの品質は時間とともに進化することも知っています。MTの提供側から、品質を改善する新機能リリースの通知があれば、わたしたちはアルゴリズムを微調整して、そのMTエンジンを再調査するようにしています。もしこれが行われない場合でも、アルゴリズムは過去6か月のフィードバックデータのみを考慮に入れるため、結局は品質の変化を把握できます。これは、今後のMTの選択に反映されます。
上の図は、学習アルゴリズムの動きを表したものです。ある特定の言語ペアとドメインで、Amazon Translateは他の2つのMTエンジンと比較して最適なパフォーマンスを示しています。（注：Memsource Translateは、現在はより多くのMTシステムと統合されています。本データはシミュレーションによって取得しています。)時間の経過とともに収集されるフィードバックの量が増えるに従い（この場合は約2週間）、アルゴリズムは最適なMTシステムのパフォーマンスについて学習しました。そして、より確実に、この言語ペアとドメインで作られた新たなドキュメントのためのMTエンジンを選出するようになりました。
Q：Memsource Translateを使うのは、どれくらい簡単ですか？
A：とっても簡単。すぐに3つのMTエンジンにアクセスできます。Memsourceアカウント以外は何も必要ありません。ただし、使用するMTエンジンが多いほど、良い結果になります。汎用MTエンジンはすぐに利用開始とまではいかないものの、APIキーまたは認証情報を提供するだけで使い始められます（MTエンジンによって認証方法は異なります）。この後は自動的にセッティングされ、Memsource Translateが各ドキュメントに最適なエンジンを選出します。
Q：ユーザーは、最適で最高の機械翻訳エンジンが使用されているかどうか、どのように分かるのでしょうか？
A：ユーザーはMachine Translation レポートによって、四半期ごとにエンジンのパフォーマンスについて概要を知ることができます。
最初のリリースの中にはありませんが、他の機能も検討中です。ユーザーに各ドキュメントにどのMTエンジンが選択されたかを知らせたり、特定の言語の組み合わせとドメインでは、他の有効なMTエンジンと比較して、どれだけ良い結果だったかを知らせたりする機能です。また、もしプラットフォーム上に他のMTエンジンを追加していたら、パフォーマンスがどれだけ向上しえたかをユーザーに知らせることも可能になるかもしれません。
Q：データはMTの提供側と共有されるのでしょうか？
A：ユーザーは、Memsourceがデータを共有することを心配する必要はありません。Memsource Translateは、MTエンジン側にポストエディットを送信しません。すべての推奨および評価のためのロジックは、Memsource内で動作します。機械翻訳の訳を取得するためにMT側に原文を送信するのは不安だと感じる場合は、Memsource Translateの中で、そのようなエンジンを無効にできます。新たにジョブをアップロードしても、そのエンジンは推奨されなくなります。
Memsource Translateは、全てのMemsourceユーザーが利用できます。どれほど簡単に使い始められるかは、こちらをご覧ください。
